これぞ、大工魂!

  昭和初期の建前の写真です。

このお宅は、今もなお立派に健在していて、通りかかる誰の目をも誘うような佇まいをしています。

昔は、こんなに多くの職人さんが1つの家に携わっていたんですね。

当然ですが、この中に1人、目立たなくとも棟梁がいらっしゃる。

この方 と聞けば、やっぱりねと納得するような面持ちの方でした。

「俺の目の黒い内は…」
昔の大工さんは言ったものです。
なんて粋な言葉でしょう。

どこまでも責任を持つと言ってくれる。そんな大きな胸、あるでしょうか。
その自信と誇り。
だけど、それ以上に、そこに住まう人への愛情を感じます。

決して自分の為ではなく、全ては住まい手の為に。

想いで造っていた家は、いつの間にか利益を求めるものになってしまった…。

本当の大工魂を持つ、そんな大工さん、もう滅多にお目にかかれません。

地域材に拘ること、自然素材に拘ること、手刻みに拘ること、住まい手を第一に想えばこそ。
また何よりも、住まい手の想いを大切にできる人。その人こそ真の大工さんなのでしょう。
 
 多くは語らないけど、時が経ったら分かる。
その家が、証明しているのです。

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